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まず、良し

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皆さん、こんにちは。
日中、どんどん強くなる日差しの中、コートで声を張り上げている自分と、夜に子供を寝かしつけた後、アイスクリームを買いに涼しい風の中、コンビニに向かう自分がもはや同じ人物に思えない今日この頃なのです。

春が来て、新しい環境で仕事をしたり、勉強したり、テニスしたりする予定だった人もコロナの影響を受けてスタートが少し遅れました。徐々にじわりじわりとスタートし、毎日を過ごす中でペースが掴めてきたと同時に思っていたのと違う、こんなはずではなかった、と感じている人もいるのではないでしょうか。

私自身もどちらかと言えば変化が苦手な人間で、チャレンジ=正義とはなかなかならないタイプです。けれど、幼い頃から半ば無理矢理に変化していく環境の中で、最初は戸惑うのものの、のちに新しい発見や喜び、成長なんかを得られた、という経験を重ねることによって、苦手だけれども、環境の変化を希望と捉えるようには心がけています。

今のままでまず良し

最近では随分と図太くなったもので、『現状、今のままでまず良し』と考えるようにしています。変化や成長を求める時、『自分はこのままではいけないのだ』『今のままでダメだ』と今の自分や環境をマイナスのイメージで捉えることが多いように思います。

たしかに、今に満足してしまってはチャレンジも努力も怠ってしまいそうで、成長を妨げてしまいそうな思考ですが、『幸福感』というのは私はとても大切でポジティブな思考はパワーになるとも思います。

『現状、今のままでまず良し』とした上でさらに良くなるためにはどうしていこう、と思えたらわりといつも笑って元気でいられるのかなと。成長を望む限り、前を、上を見るのは必然なので立ち止まるのと、今の自分を良しとするのは必ずしも=ではないのかなと。

言論の自由を想う

自己肯定感というのは他人と付き合う上でも、チームを作る上でも、『良い雰囲気』を生み出してくれると思います。これは自分以外の他人に対しても言えることで、例えば最近よく話題に上がる誹謗中傷と言論の自由問題。例えばSNS上で他人に対して意見する際なども、批判、反論にいきなり入るのではなく、例えば『○○が努力されているのはよくわかります』『言おうとしていることは理解できるのだけれど』など、一言添えるだけで雰囲気は変わるのかなと思います。

言論の自由、そもそも言論とは思想を言語や文章に表したものです。では思想とは何か。心に思い浮かんだもの、心で思ったことです。パッと思ったそれはまだ本物の思想とは言えないと私は思っていて、本当の気持ちはもう少し奥にあるケースが多いので(例えば怒りの奥に悲しみがあったり、苛立ちの奥に理解してもらいたい気持ちがあったり)、それを言語化する過程で時間をかけて本当の思想を探る必要があると思っています。その本当の思想を言語化して表現しない限りは自由に外に出すべきではないでしょう。

そして、表現する者の心に、『現状、今のままで、まず良し』というベースがあればわりと平和なのかなと。できるだけ笑って、笑っている人と一緒にいたいなぁと思う今日この頃なのです。

Shiho